中日山井大介投手(36)が逆転クライマックスシリーズ(CS)出場へ、ミラクルを呼ぶ。4位中日は今日19日から5・5ゲーム差で追う3位阪神との直接対決を迎える。敵地甲子園で先陣を切る右腕は「(3連勝して)2・5ゲーム差にするためにもまずは明日(19日)。1試合も負けられないし、可能性がある限りはトーナメントの気持ちでいきたい」とネバーギブアップを宣言した。

 相性はいい。今季阪神戦は5試合に登板して無傷の3勝、対戦防御率2・12。虎党が甲子園を埋め尽くすことが予想されるが山井は「気持ちで負けないようにいきます」と強気だ。それもそのはず。今季は対阪神3勝のうち2勝が京セラドーム大阪、甲子園と敵地なのだ。落ち着き払った投球で虎ファンを黙らせてきた。

 初タイトルも射程圏だ。現在リーグ3位タイの11勝。防御率も2・96(リーグ3位)、さらに勝率7割3分3厘もリーグトップを維持する。登板は多くてあと3試合。甲子園の登板がタイトル争いに大きな影響を及ぼすことは間違いない。

 それでも「シーズンが終わってついてきてくれたらというのはあるけど、CSの可能性がある限りはそっちに集中する」と優先順位は変わらない。2戦目以降は雄太、伊藤が先発する見込み。開幕からフル回転の36歳が奇跡の扉を開ける。【桝井聡】