IOC臨時総会で、東京五輪での競技復帰が有力になった野球・ソフトボールの試合会場として、神宮球場が候補に挙がっていることが9日、分かった。

 前日8日の会見では全日本野球協会・鈴木義信副会長(71)が「東京ドームが一番いい」と、メーン会場については言及していた。参加は8カ国の見通しで、会場は原則2球場。同協会関係者は「都内で既存施設を使用するなら、神宮と東京ドームになる」と説明した。

 準決勝は神宮球場と東京ドームで行い、決勝は東京ドームで開催する案もある。懸念されるのは広告の問題。両球場はプロが使用するため、五輪開催の際は球場内の広告を、五輪スポンサーに変更する必要がある。広告問題が難航した場合などは、復興支援のために東北の球場を使用することや、新潟、静岡などで開催する可能性も出てくる。

 競技復帰の正式決定は来年7月のIOC総会の予定で、半年以内に開催案をまとめる必要がある。12日には全日本野球協会理事会を行い、その直後にプロ側と初の会談を行う。年明けにはプロ・アマ、ソフトボールが三位一体となった「オリンピック対策委員会」(仮称)を設立し、球場問題、チーム編成問題などに本格的に取り組んでいく。