一選手として、勝負をかける。巨人高橋由伸外野手(39)が14日、レギュラー奪取を強く誓った。この日、沖縄・那覇市内での自主トレを公開。打撃コーチを兼任するシーズンに向け「当然、レギュラーを目指して、選手としてできる限り全うする」と決意。同い年の井端が金城、相川を含め「アラフォー4人衆」の開幕スタメンに意欲を示す中「初めから控えでなんて誰も思ってない。みんな、同じ気持ち」と同調した。

 レギュラー奪取への熱き思いは、ハードな練習が物語った。「今までより重きを置いて」と走ることをテーマに設定。隠善ら年下の選手に食らいつき、通常メニュー後も1人、雨中のグラウンドを走った。昨年9月に右手中指伸筋腱(しんきんけん)脱臼の修復手術を受け、終盤を棒に振ったが、前日13日からフリー打撃を開始。「去年よりはいいのかな」とこの日も2本の柵越えを放ち、順調な調整をアピールした。

 4月に40歳を迎えるが、意識することはなく、「40と書かれると、あ~と思うけど、練習中は去年との差を感じることはない」と話した。コーチに向け、自主トレ中も「他の選手の動きをいろんな角度から見て」と準備も整えるが、心を占めるのは選手として勝負する覚悟。「1年でも長く続けていきたい、という気持ちは強く持っている」と決意を込めた。【久保賢吾】

 ◆巨人の外野手事情

 複数ポジションを守れる選手が多く、層の厚さが際立つ。膝、肘の手術を行った長野は回復が順調。アンダーソンとともに、レギュラーに近い位置にいる。高橋由、亀井には十分な実績がある。昨季台頭の兆しを見せた橋本、大田も当然、開幕スタメンを狙える。それぞれ長所を持つ鈴木、矢野、松本哲、セペダも控える。