<神宮大会:九州共立大2-1函館大>◇初日◇23日◇大学の部1回戦◇神宮

 北海道代表の函館大が1回戦で九州共立大(九州3連盟)に敗れた。先発の佐藤将は7安打を許しながら、7回を2失点の粘投。2番手の塚野も1回を3者凡退に切った。打線は大学日本代表候補の左腕・川満から7回1点を奪ったが、救援したこちらも同候補の右腕・大瀬良(おおせら)を打ち崩すことができなかった。

 リーグ戦通算26勝の佐藤将にとって、集大成の神宮マウンドはほろ苦かった。3回までは無失点に抑えたが4回にほころびた。無死から連続の遊撃内野安打を許すと犠打で1死二、三塁。初球が暴投になり先制点を許し、続く遊撃内野ゴロが野選となり2点目を失った。7回被安打7、90球で2番手塚野の救援を仰いだ。

 前日まで投球バランスが崩れ、不安を口にしていたが、初めての神宮マウンドを「投げやすかったし、楽しかった」と本来に近い投球ができたことを喜んだ。阪内俊喜監督(55)は「4回、ミスが出て悔しい。佐藤将、塚野が踏ん張っただけに…」と唇をかんだ。

 函館大は佐藤将が入学した08年春にリーグ優勝、佐藤将の成長とともにチームも力をつけていった。この秋まで5度のリーグ優勝。08、10年の全日本大学選手権出場、2度とも初戦突破を果たした。明治神宮大会は、09年の1回戦で東北福祉大(東北3連盟)に4-5の惜敗。これで2試合連続の1点差負け。神宮大会での初勝利は塚野らが率いる新チームに委ねられた。【中尾猛】