<東都大学野球:東洋大3-1日大>◇最終週最終日◇29日◇神宮球場

 負けた方が最下位決定の3回戦で、東洋大が日大に逆転勝ちした。1点を追う7回、1死一、二塁から4番緒方凌介主将(4年=PL学園)の右翼線二塁打で同点とし、野選で勝ち越した。敗れた日大は、2部1位の国学院大との入れ替え戦(6月9、10日)に回る。また亜大を秋春連覇に導いた東浜巨(なお)投手(4年=沖縄尚学)が最高殊勲選手、最優秀投手、ベストナインの3冠に輝いた。

 東浜が初の3冠に輝いた。ベストナインは4季ぶり4度目、最高殊勲選手は2季連続受賞だが、最優秀投手は沢村(中大)藤岡(東洋大)らがいたため、縁遠かった。最近では07年春秋の大場(東洋大)11年春の藤岡らに続く投手タイトル独占となった。「正直、実感はない。不安な気持ちでシーズンに入ったけど、チーム全員で勝てて良かった。勝つことだけを考えて1戦1戦できた」と復活をかけて臨んだ春を振り返った。

 昨秋発症した右肘痛の影響でオフは投げ込みが不足した。最速152キロの直球は大半が130キロ台。三振を捨て、左打者の外角へ沈むツーシームで打ち取る新スタイルを確立した。奪三振率は3年秋までの通算7・95から今季は5・80と下がったが、防御率は0・92で1年春以来のリーグ1位。シーズン4完封は自己最多を更新した。

 昨秋の明治神宮大会は欠場したため、6月12日に開幕する全日本大学選手権(神宮ほか)が大学での全国大会初出場となる。生田監督から4試合連続登板を予告され「4試合も全国舞台で投げさせてもらう機会はないので、しっかりやっていきたい」と引き締めた。【斎藤直樹】