<北海道6大学野球:旭川大5-3函館大>◇第1節最終日◇8月31日◇網走呼人

 旭川大が函館大に土壇場で逆転勝ちし、今リーグ初勝利を挙げた。大学初先発に燃える男のバットが勝利を呼び込んだ。2点ビハインドの9回表2死から同点に追いつき、なおも二、三塁。1番奥大樹遊撃手(2年=留萌千望)が、勝ち越しの左前2点適時打を放った。過去出場は昨秋の代走での1試合のみ。「今日の朝先発を言われ、やってやろうって気持ちだけでした」と振り返った。

 実績のある選手のなかで努力で差を埋めてきた。同学年には甲子園出場経験選手が5人いる。一方、自身は高校時代は道大会どころか地区初戦突破が最高。1日1000スイングをノルマにして毎日夜8時まで自主練習してきた。「試合に出てチームに貢献したいと思っていた」。そんな姿をずっと見てきた石田威仁監督(40)は「努力する子に日を当てたいといつも思っている。そういう子が結果出してくれるとうれしい」と喜んだ。

 ベンチ入りしながら出場機会なく終わった今春は4位と屈辱を味わった。次戦は今春リーグ覇者の苫小牧駒大との対戦。優勝するためには負けられない。「しっかり準備する」と再び活躍するためにも万全の状態で打席に立つ。【保坂果那】