<明治神宮大会東北地区代表決定戦:富士大12-3八戸学院大>◇決勝◇27日◇岩手・花巻球場

 富士大(北東北1位)が八戸学院大(同2位)を破り、2年ぶり2度目の明治神宮大会(11月14日開幕)出場を決めた。連投の右腕エース多和田真三郎(3年=中部商)が5回を3安打10奪三振で試合を作り、打線は19安打で12点と爆発。昨年決勝で敗れた相手にリベンジした。

 富士大が圧倒的な強さで神宮切符を手にした。9回裏からマウンドに立った右腕小野泰己(2年=折尾愛真)が自己最速を更新する150キロを投げるなど3人で試合を締めくくると、ナインは輪を作って喜びを爆発させた。八戸学院大に、昨年の雪辱を果たした外崎修汰主将(4年)は「最後に1つになれた。最高です」と笑顔を見せた。

 投打ががっちりかみ合った。エース多和田は初回から147キロをマーク。5回を1失点、毎回の10奪三振でゲームメークした。打線は5番浜田祥伍(2年=日体荏原)が3安打3打点、7回には8番小林遼(1年=仙台育英)がダメ押しのソロを放つなど計19安打12点。主将の言葉通り、2年ぶりの神宮は全員でつかみとった。

 歓喜の輪の中で、豊田圭史監督(30)は「死ぬ気で全国を目指していこう」と選手たちに話した。2年前の神宮で、無安打無得点試合を成し遂げている多和田も「最大の目標は全国優勝です」と力を込めた。東北王者として、富士大が聖地へ日本一を取りに行く。【成田光季】