異例の残留交渉予約!

 阪神新井貴浩内野手(33)が7日、契約を更改した。07年オフに結んだ4年契約の最終年となる来季は現状維持の年俸2億円プラス出来高でサイン。球団側は順調ならば来季中にFA権を再取得する主砲の流出阻止に向けて先手を打った。

 新井は、交渉役の沼沢球団本部長から言われた。

 沼沢本部長

 来年はシーズン中から話がしたい。

 1軍登録日数が145日に達すれば、2度目のFA権を取得する。2年連続フルイニング出場中の新井だけに、意思表示が早いに越したことはない。沼沢本部長は「4番ですから」と12年シーズンも必要戦力であることを明言。早めの動きだしで誠意を伝えた形だ。

 新井は残留交渉予約について「どうでしょうね」とはぐらかしたが、すでに阪神4年目を見据えている。

 新井

 最終年だから頑張るというスタンスじゃない。1年1年と思ってやっていたし、今まで通り来年も一生懸命頑張る。

 今季は4月18日横浜戦から右肩痛の金本に代わって4番に座った。打率3割1分1厘、19本塁打、112打点。打率、打点で自己記録を更新も、1ゲーム差の2位に満足はしていない。

 新井

 性格かもしれないが「打ったー」というよりも「くっそー、あそこで…」と思ってしまう。優勝してたら全く違ったと思う。

 新井は沼沢本部長から「頼むぞ、4番」と期待されて「頑張ります」と答えた。真弓監督もすでに来季「4番新井」をほのめかしており、重責を担う覚悟を固めている。

 新井

 優勝して日本一になるために最高の努力をしたい。数字的にもそうですし、質も最高のものにしたい。

 大一番に強い打者への進化を誓った新井。そんな主砲を、球団サイドも放っておかない。(金額は推定)【益田一弘】