横浜のルーキー加賀繁投手(25)がニコニコ顔で初更改を終えた。14日、横浜市内の球団事務所で初めての契約交渉に臨み、今季年俸1200万円から108%増の2500万円(金額は推定)で一発サインした。「(金額は)思っていた以上。内容を高く評価していただいた」。予想以上のアップ幅に思わず白い歯がこぼれた。ドラフト2位で入団した今季は3勝12敗。「借金9」で数字だけみれば異例の大幅アップだが、球団は内容を重視した。板倉査定担当は「新人で規定投球回数に達し、なおかつ防御率が3点台。先発としての内容を評価した」と説明する。145回を投げ、横浜の新人として13年ぶりに規定投球回数(144回)に到達し、防御率3・66はセ・リーグ10位。味方の援護に恵まれなかったが、その奮戦ぶりは14日付の本紙「データで見る

 ’10ペナント」にも取り上げられたばかりだ。同担当も「日刊スポーツにも書いてあったでしょ」と冗談を交えながら、投球内容を評価した。

 大幅アップの使い道を聞かれると、加賀は「これから見つけようと思っています」と照れ笑い。新人らしい初々しさを見せたが、野球の話題になると表情を引き締めた。「目標は高く。2ケタです」と力強く宣言した。【鈴木良一】