日本ハム中田翔内野手(23)が「仮想WBC」の打席に立った。11日、韓国・ハンファとの練習試合(名護)に4番・一塁で出場。侍ジャパンの宮崎合宿合流前、最後の実戦は2打数無安打に終わったが、データのない投手を相手にした国際試合を仮想本番ととらえ「何を投げるか(球種)は頭に入れて、あとは外中心の配球になると思うので、右方向を意識した」。イメージトレーニングを完了させた。

 雨天のため5回コールドとなり、予定より少ない2打席しか立てなかったが、「それはしょうがない。天気だから」と表情は明るかった。結果にはつながらなかったが、データのない外国人投手との対戦に手応えはつかんだ。

 韓国の“偵察部隊”も警戒を強めた。ハンファの走塁コーチで元中日の李鍾範は「若くて、力がある。今日はちょっと調子が悪かったけど、WBCになれば変わってくる」。同コーチは韓国代表チームの一員でないが、情報を持ち帰って伝えるつもりでいる。

 明日13日の練習を最後に、チームを離れて代表合宿に合流する。最終メンバー入りへ当落線上にいるが「落ちる落ちないとか変に考えんと、普通にやりたい」。世界の頂点へ、若き侍は腕ぶしている。【本間翼】