侍ジャパン小久保裕紀監督(45)が24日、25日にKIRISHIMAサンマリンスタジアムで行われる「侍ジャパンオープニングマッチ(対ソフトバンク)」のスタメンを公表した。1番に指名打者で山田、注目の4番に筒香を据える攻撃的なオーダーで初の実戦に臨む。

 小久保監督が侍オーダーの骨格を固めた。「固定です」と筒香に4番を託す。「本人にも伝えました。心構えができているようだった」。あ・うんの呼吸で大役を任せた。就任からこだわってきた中田は5番。「筒香の後を打つ選手が重要。そこを中田で」と、2年前のプレミア12でも採用した並びで船出する。

 鈴木、松田と下っていく重厚な打順。9番に好調の秋山を配し、上下の循環を良くした。注目は1番。「DHで山田」と話した。2番に入る菊池は二塁を守る。山田の打力と菊池の守備力、器用さを両立させたが、この起用法が本番でもカギを握りそうだ。

 当初の青写真では指名打者に大谷を据え、突出した打力を生かすつもりだった。不出場が決まり、ぽっかり穴があいた形となった。二塁の専門職である山田と菊池がスタメンから出場した場合、故障など不測の事態が起こった際の対応が難しくなる。

 山田を二塁に回して指名打者を解除すると、投手が打席に立たなくてはならない。二塁に田中を入れる選択肢があるが遊撃が本職だ。田中はこの日、フリー打撃の時間を活用して二塁守備を練習した。「打席の内容を見ないといけない。なるべく打席を多く」と小久保監督。本番までの5試合で選手の状態を見極めると同時に、リスクへの備えも練り上げる。【宮下敬至】

 筒香(4番について)コメント「大きな責任がある打順。しっかりと受け止めて役割を果たしたい」

 稲葉打撃コーチ(4番筒香、5番中田について)コメント「筒香の状態は非常にいい。どっしりした打撃ができている。中田は4番を外れたことで気楽に打てるのではないか。そこに期待しているが、同時に悔しさも持ってもらいたい」