大相撲の元関脇・貴闘力(47)と同横綱曙(45)のプロレス対決が決まった。24日、都内のホテルで行われた初代タイガーマスク基金チャリティーパーティーの会見で、貴闘力は「曙とやります。間違いなく」と明言した。

 大相撲時代に熱戦を繰り広げ、プロレスデビューの際から「曙とやりたい」という貴闘力の願いは、3月20日のリアルジャパン後楽園大会で、初代タイガーマスク対曙戦が実現したことで、一気に具体化した。試合前の会見で曙は「まだ、ボクとやりたいと言ってくれる人がいるうちが花。ちゃんと応えたい」と前向きにとらえていた。

 初代タイガーマスクの佐山も「前回の曙戦は、貴闘力親方のためにやった」と、2人の対戦実現の布石であることを強調。それを踏まえ「曙と戦った感想から言うと親方にはもう少しトレーニングをやってもらいたい」と、団体10周年となる6月11日の後楽園大会以降に、両国国技館並みの会場を用意する意向を示した。

 貴闘力も、究極の目標である曙戦に力を出し切るため、曙戦を前に仮想曙戦を1試合挟みたいという。日程、会場とも佐山を中心に調整中で、早ければ秋、遅くとも年末にはビッグマッチが組まれそうだ。【桝田朗】

 ◆大相撲時代の貴闘力の曙戦 通算成績は、貴闘力の15勝28敗1決定戦負け。しかし、曙から7個の金星を奪っており、1人の横綱から奪金星数は、高見山の横綱輪島戦と並ぶ、歴代最多タイ記録。ちなみに、貴闘力は他の横綱からの金星は、大乃国1個、旭富士1個のわずか2個。現役時代は「曙を倒すのがオレの仕事」と豪語していた。