プロレスラーで華麗な空中技で人気を博したハヤブサこと江崎英治(えざき・えいじ)さんが3日午後0時、くも膜下出血のため死亡したと4日、所属事務所が発表した。47歳だった。通夜、葬儀は近親者のみで行い、後日、「ハヤブサを偲ぶ会」を開催する。

 事務所によると江崎さんは3日、知人との待ち合わせ場所に姿を現さず、知人が自宅を訪ねたところ、倒れているのが発見されたという。熊本県八代市出身で91年5月にFMWでプロデビュー。同団体のエースとして活躍した。97年には小橋建太に挑戦表明し、全日本に参戦。99年2月には、全日本のアジアタッグ王座を獲得した。

 トップロープから前方に1回転半して相手をプレスするファイアバード・スプラッシュや、さらに難易度の高いフェニックス・スプラッシュなど、高度な飛び技でファンを熱狂させた。しかし、01年10月22日の後楽園大会で試合中の事故で頸椎(けいつい)を損傷し全身不随の重傷を負った。

 それでもリング復帰を目指し、懸命のリハビリを続けた。13年5月の小橋建太引退試合では、車いすから立ち上がって開会宣言をし、客席から大声援を浴びた。昨年8月には日本テレビの「24時間テレビ」に生出演。リングへの階段を上り、復活への強い意欲を見せていた。

 先月26日には、復活したFMWの後楽園大会に元気な姿を見せていた。FMW時代、ともに団体を引っ張った田中将斗(43)は「後輩の面倒見がよく、江崎さんの悪口を言う後輩はいなかった。信じられない」と言葉を詰まらせていた。