ボクシングのWBC世界スーパーバンタム級王者長谷川穂積(35=真正)が9日、神戸市内で会見を開き、世界王者のままで現役引退することを表明した。

 長谷川は9月16日にウーゴ・ルイス(メキシコ)を9回TKOで撃破し、同王座を獲得。その後は、世界的強豪との対戦も視野に入れて現役を続ける気持ちもあったが、世界5階級王者でWBO世界スーパーバンタム級王者だったノニト・ドネアが11月の防衛戦で敗れたことや、周囲の説得もあり、11月半ばに現役を退くことを決断した。長谷川は「前回以上の気持ちを作るのが難しくなったのが大きな理由」と引退理由を説明した。

 会見では涙を流すことはなく「今こうして無事に終わることができて、素晴らしいボクシング人生を歩めて良かったなと思います」と、やりきった表情で話した。