3階級制覇の王者ホルヘ・リナレス(31=帝拳)が前王者アンソニー・クロラ(30=英国)との再戦を3-0(118-109、118-109、118-109)の大差判定で制し、初防衛に成功した。両者は昨年9月24日に同会場で対戦し、リナレスが勝利してタイトル奪取に成功していた。

 中継したWOWOWでゲスト解説を務めた同門で元WBC世界スーパーフェザー級王者三浦隆司(32=帝拳)は、「速い、強い。天才的な動きですね」と感嘆。上下の鋭いジャブに、要所で強烈なアッパーを織り交ぜる動きに目を見張った。「左アッパーが強いと言っていたので、当たって良かった」と、7回にダウンを奪った左アッパーも“的中”させてみせた。

 メキシコ、米国と自らも敵地で勝利してきた三浦らしく、クロラの地元英国で2連勝したリナレスの精神面の強さも強調した。「むしろ楽しんでいるようだった。気持ちよく戦っていた。1度来て勝っている選手で、また乗り込んできたので、もうちょっとたたえてくれても」と注文。自身は夏にも王者返り咲きを狙う世界戦が見込まれるが、「ブーイング上等です。ああいうところでやりたいですね」と大いに刺激を受けた様子だった。