23日にエディオンアリーナ大阪でWBO世界バンタム級6位大森将平(24=ウォズ)の挑戦を受ける王者マーロン・タパレス(26=フィリピン)が計量に失敗し、王座を剥奪された。

 同タイトル戦とWBA世界フライ級タイトル戦の調印式と前日計量が22日、大阪市内のホテルで行われた。タパレスは1回目の計量で800グラムオーバー(リミット53・5キロ)。その後、2時間の猶予が与えられるが、大阪市内のサウナに急行し、時間制限の15分前に戻り再計量。しかし、まさかの900グラムオーバーとさらに増えており、陣営はWBO側にギブアップを告げた。

 王座は空位となり、大森が勝てばタイトルを獲得。タパレスが勝っても、空位のままとなる。

 タパレスは予備計量で550グラムオーバー。体重を落とすため、そのまま走りに出て、正午からの調印式を欠席する前代未聞のハプニングも起こしていた。それでも量るたびに体重が増えていった。ただ、最後の計量は1回目と違って下着を着用したままだった。王者は「申し訳ない」とひと言。挑戦者の大森は53・3キロできっちりクリアし「怒りというか、悲しいというか。王者として、プロとしてきっちり(体重を)調整してほしかった」と嘆いていた。

 WBAフライ級の王者井岡一翔(27=井岡)、挑戦者の同級2位ノクノイ・シットプラサート(30=タイ)は、ともにリミット50・8キロで一発パスした。