WBAフライ級王者の井岡一翔(28=井岡)は、同級2位のノクノイ・シットプラサート(タイ)に3-0で判定勝ちを収め5度目の防衛に成功した。世界戦通算勝利数が「14」となり、具志堅用高の日本記録に並んだ。
世界初挑戦のWBOバンタム級6位の大森将平(24=ウォズ)は、体重超過で王座を剝奪されたマーロン・タパレス(フィリピン)相手に無念の11回TKO負けとなった。
- ノクノイ・シットプラサートに判定勝ちした井岡一翔は肩車され喜ぶ(撮影・奥田泰也)
◆WBA世界フライ級タイトルマッチ12回戦
井岡一翔(28=井岡、王者) | ○ | 判定 | ● | ノクノイ・シットプラサート(30=タイ、同級2位) |
<井岡コメント>
「最後、倒しきって4連続KOで防衛したかったんですけど、相手の選手もしぶとかった。今後の課題として、そこは悔しいところです。(世界戦14勝は)この記録はぼくだけの記録ではなくて、応援していただいている方々、支えていただいている方々、フィアンセの彼女(歌手の谷村奈南)との記録だと思うので、感謝したい。勝ちにこだわって、これからも突き進んでいきたいと思います」
- 3R左ストレートを出す井岡一翔(左)(撮影・奥田泰也)
- 井岡一翔対ノクノイ・シットプラサート 6R、ノクノイ(左)に右フックを浴びせる井岡(撮影・加藤哉)
- 11R右ストレートを出す井岡一翔(左)(撮影・奥田泰也)
- 12R、ノクノイ(左)の顔面にパンチを浴びせる井岡(撮影・加藤哉)
【1回】左ジャブで相手の様子を見る井岡。左ボディーからコンビネーションでワンツーの右が顔面をとらえる。2分50秒すぎ、井岡の左ボデイーがヒット
【2回】50秒すぎ、ノクノイの左フックを井岡は顔面に食らう。井岡の右フックに相手もカウンター気味に左フックを合わせる。井岡は冷静に相手との間合いを計る
【3回】井岡の左ジャブに相手も左ジャブのカウンターで応戦。残り1分、井岡の左右ボディーがヒット。残り10秒、井岡はローブローの反則をとられ1点減点される
【4回】井岡は左ジャブを見せながら左ボディーを効果的にヒットさせる。終了間際には右から左のボディーをコンビネーションで放つ
【5回】井岡は左ジャブ、左ボディー、左アッパーの連続攻撃が徐々に当たり出す。終了間際にはカウンターの左ボディーがクリーンヒット
【6回】2分すぎ、ノクノイが左右の4連続コンビネーショで攻撃も井岡はバックステップでかわす。残り1分すぎ、井岡の右、左、右のボディーがヒット
【7回】残り1分、井岡の右フックがヒット。相手も右ボディーを多めに繰り出す
【8回】残り1分、井岡は接近戦から左右のボディー。残り40秒、左ボディーがクリーンヒット。終了間際に井岡はボディーから右ストレートがヒット
【9回】井岡は相手の左ジャブをかわして左フックをヒットさせる。終了間際、井岡は相手の左ジャブに右ストレートを合わせる
【10回】右フックをガードされた井岡はコンビネーションで左フックをヒットさせる。徐々に相手の足が止まりだした。終了間際、井岡は左右のボディーから右のフックを当てる
【11回】井岡がラッシュ。1分、左右のフックで相手のガードが上がれば左右のボディー。コンビネーションで相手を攻め続ける井岡だが、相手も最後の力を振り絞る
【12回】井岡が右フックで活路。1分20秒すぎ、左右のボディー、右アッパーをヒット。しかし相手も倒れない。接近戦で打ち合いとなり、そのまま試合終了
【判定】117-110、116-111、117-110でジャッジ全員井岡
◆WBO世界バンタム級タイトルマッチ12回戦
マーロン・タパレス(25=フィリピン、前王者) | ○ | 11回TKO | ● | 大森将平(24=ウォズ、同級6位) |
【10回】残り1分、タパレスの左アッパー、右フックが大森をとらえダウンを奪われる。フラフラになりながらも立ち上がった大森だが、タパレスの左からの怒とうの攻め。何とかゴングに救われる。
【11回】ゴングと同時にタパレスの左右のラッシュ。大森は防戦一方でコーナーに追い詰められる。ガードを上げたまま攻撃を繰り出せない大森。レフェリーがストップをかけ、大森はTKO負け
- 10Rマーロン・タパレス(右)のパンチにダウンする大森将平(撮影・奥田泰也)
- 11Rマーロン・タパレス(右)にテクニカル・ノックアウト負けする大森将平(撮影・奥田泰也)
- 11回、TKO負けを喫した大森は、客席に向かって謝るように手を合わせる(撮影・加藤哉)