拳四朗(25=BMB)が世界ベルトをもぎ取った。王者ガニガン・ロペス(35=メキシコ)を2-0判定で撃破。元日本&東洋太平洋王者の父寺地永会長(53)に導かれ、漫画「北斗の拳」の主人公ケンシロウから命名され、晴れ舞台で“古都の拳”をさく裂させた。

 「ギリギリやなあと思ってたんで。いや~、でも良かったです」。プロ10戦目で初のサウスポーに手を焼いたが、最終ラウンドは強烈なボディー打ちを連発し、ロペスをKO寸前まで追い込んだ。

 会見では何度も報道陣を笑わせた。切れた右の上下くちびるで「口内炎になるかな。明日、わさびが~」と翌日に食べに行く焼き肉の食べ方を心配。「あれ? これ反対ちゃうん?」。試合後にファウルカップを外した時、トランクスの前後を間違えたことを告白した。

 ベルトを受け取ると真っ先に父の腰に巻いた。世界王者になれなかった父に、世界の気分を味わわせた孝行息子。「相手のペースに合わせてもうたり、ジャブが当たりにくいラウンドがあったり…。まだまだですね。負けないチャンピオンになりたい。勝ち続けます」と宣言した。