ボクシングの世界3階級制覇王者で、現WBAバンタム級王者井上尚弥(25=大橋)が10月7日、横浜アリーナで階級最強を決める賞金争奪トーナメント、ワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)1回戦に臨むことが21日、発表された。

 1回戦の相手は、7月にロシアで開催された組み合わせ抽選会で決まった元WBA世界同級スーパー王者で現同級同級4位のフアンカルロス・パヤノ(34=ドミニカ共和国)となる。

 既に相手が決まっていたものの、井上は「この発表から、また気持ちが入るので」と表情を引き締めた。自身初の横浜アリーナでの世界戦。「WBSSの会場のつくりは独特。それを日本でやることができてワクワクできますね」と高揚感も漂わせた。プロボクシングでは事例の少ないトーナメント方式での世界戦。「すぐに相手も決まりますし、実力ある選手ばかり」と声を弾ませた。

 井上を含め、WBC、WBO、IBFという3団体の世界王者が出場する。優勝すれば日本人初の3団体統一王者になる。井上は「注目度も高いですし、日本人初のWBSS出場に誇りを持って出場したい。優勝できるように頑張りたい」と決意も新た。師匠の大橋秀行会長も「国内外にインパクトを与えると思います」と大きな期待を寄せていた。