ボクシング6階級制覇王者マニー・パッキャオ(39=フィリピン)が14日、都内で行われたMTG社のトレーニングギア「SIXPAD(シックスパッド)」新製品発表会に出席した。

パッキャオは、7月15日にマレーシアの首都クアラルンプールで行われた約1年ぶりの再起戦で、WBAウエルター級王者ルーカス・マティセ(35=アルゼンチン)に7回2分40秒TKO勝ちして新王者になった。

パッキャオは、MTG社とアスリートサポートパートナー契約を結んだ。日本企業と契約を結ぶのは初めてだという。6階級制覇の秘訣(ひけつ)について聞かれると「地道な、規律あるトレーニングが重要。毎日、朝1時間と午後から夜にかけて3~4時間、練習しています」と語った。

シックスパッドは、腹筋や上腕二頭筋などに微弱電流を流して筋肉を鍛える機器で、パッキャオは日々のトレーニングにシックスパッドを使っているという。「使ってから体の状態が変わった。筋肉の状態が改善した」と効果を実感しているようだ。

パッキャオはこの日、発表された足裏、ふくらはぎ、前すねを鍛える新商品「フットフィット」を体験した。「フットフィット」は、電気が足裏からふくらはぎ、前すね、太ももを通り左右の足を通電し、足の筋肉に刺激を与える機器で、パッキャオは足を乗せた途端、ふくらはぎが震えるほどの刺激を感じると「ナイス」と言い、サムアップポーズした。

この日は芸能界きってのボクシング通で知られる、香川照之(52)も駆け付けた。香川は憧れのパッキャオとの初体面に大興奮。パッキャオが2006年11月18日に米ラスベガスでエリック・モラレス(メキシコ)と3度目に戦った1戦を「最も好きな試合」として上げると、パッキャオも「3?」と返し、笑みを浮かべた。

パッキャオは壇上で、ミット打ちも披露した。パッキャオの実演前に、注目のポイントを聞かれた香川は「お金が発生するところを、ただで見られるのが注目。パッキャオ選手の身長は、僕と同じくらいで170センチくらい。僕が見てきた20年のパッキャオ選手は、追い詰めて打ち込んでいく。下半身の動きから来る左ストレートを見てほしい」とポイントを語った。

パッキャオは、トレーナーが持つミットからバン! バン! と音が出るほど、力を込めたパンチを披露した。香川は感激のあまり「肩甲骨のヒットマッスルがぶれない。ワン・ツー・スリーを本気で打っていただきましたが、4発目の返しを見たかった」と、まくしたてた。そして「おそらく、7つ目のタイトルはフィリピンの大統領だと思う。なったらセブンパッドに名前を変えてほしい」とリクエストした。パッキャオは「(壇上のミットうちは)貴重な体験をさせていただいた。(シックスパッドは)筋肉の更生に役立つ。ぜひ使っていただきたい」とアピールした。【村上幸将】