新日本プロレスは15日、都内で会見を行い、来年1・4、5日に東京ドームで開催する「WRESTLE KINGDOM14」の第1弾カードを発表し、東京ドーム大会を最後に引退する獣神サンダー・ライガーの4日の「引退試合1」は8人タッグマッチに決まった。

ライガーは藤波辰爾(65)、ザ・グレート・サスケ、タイガーマスクと組み、佐野直喜(54)、大谷晋二郎(47)、高岩竜一(47)、田口隆祐(40)組と対戦。セコンドとしてライガー組にエル・サムライ、相手組に小林邦昭(63)が付き、特別レフェリーを保永昇男(64)が務める。

佐野の現リングネームは佐野拓真だが、ライガーが慣れ親しむ昔のリングネーム「直喜」で参戦する。また、5日は引退試合2、6日の大田区大会で引退セレモニーを行う。

縁があり、しかも血気盛んな選手に囲まれてのタッグ戦が決まったライガーは「引退試合だから湿っぽくなるのもいやだ。引退式となるとしゅんとなりがち。うおー、すげーという試合で終われればと思います」と意気込みを語った。

また、この日はライガーがレスラーになるきっかけとなった憧れの先輩藤波も登場した。新日本東京ドーム大会に06年以来の参戦となる藤波は「まずおつかれさまでした」とライガーに声をかけ、「今回こういう形で1・4あがることになりました。きっかけを作ってくれたライガー選手に感謝します」と話し、「足手まといにならないよう、コンディションを整えて臨みたい」と気を引き締めた。

それに対し、ライガーは「恐れ多い、恐縮です」と笑い、少年時代の思い出を語り出した。「ぼくが小学生のとき、ちょうど藤波さんが凱旋(がいせん)帰国して、雑誌の表紙になってて。(ポスターを)部屋にはって、Y少年はプロレスラーを目指した。その藤波さんと最後にタッグを組んでいただける。レスラー冥利(みょうり)につきる。幸せもの」とあらためて感動した。

翌5日の引退試合は未定。誰と対戦したいかとの問いにライガーは「絶対この人と、というのはない。湿っぽいのはしたくない。最後までライガーはライガーっぽかったねと言われたい」と熱い相手との最終戦を望んだ。