チリ人の母と日本人の父をもつボクシングの日本ウエルター級チャンピオン、加藤壮次郎(33=協栄)が13日、東京都港区の在日チリ大使館に赴き、チリ鉱山落盤事故の作業員や家族に対する義援金を寄付した。

 加藤は母のパトリシアさんがチリ出身。事故の様子を気にしながら先月22日のタイトルマッチに臨み、王座を獲得した。この日はファイトマネーの一部にジムや後援会関係者の募金を合わせて贈呈し「自分ができる範囲のことをしたかった。世界のみんなの気持ちが集まれば、奇跡が起きると思う」と話した。

 パトリシオ・トレス駐日大使は「感激している。加藤選手は日本だけでなく、チリの王者だ」と謝辞を述べ、12月に行われる防衛戦の応援に駆けつける意向を示した。