<谷津嘉章引退興行>◇30日◇東京・新宿FACE◇500人

 新日本や全日本などで活躍した谷津嘉章(54)が、全国6カ所を回る引退興行ツアーの最終戦で30年の現役生活にピリオドを打った。メーンで登場した谷津は維新力と組んで藤波辰爾、初代タイガーマスク組と対戦した。強力なショルダーアタックを連発して会場を大歓声に包んだが、藤波に伝家の宝刀ドラゴンスクリューを食らうともん絶した。「靱帯(じんたい)切っちゃうかなと思った。切れなくて良かった」。最後は飛龍裸絞めにギブアップ負けした。

 アマレスの元アジア王者で、81年に新日本入り。186センチの恵まれた体格で、デビュー戦でアントニオ猪木とタッグを組むなど期待された。最近はインディー団体の興行にスポット参戦していたが、現役生活30年の節目で引退を決意した。「(体調が万全なら)ジャンボ鶴田とかジャイアント馬場さんとやってみたかった。みんな死んじゃったけどね」。今後は、故郷の群馬県高崎市で営んでいる運輸業を続ける。