高校生史上初のアマ7冠を獲得した井上尚弥(19)がプロ転向し、大橋ジムに入ることが2日、都内で発表された。高校3年で全日本選手権を制した逸材。陣営としては、プロ7戦目で世界王座を獲得した井岡一翔の最速記録を超えることを当面の目標に掲げた。井上は「井岡さんの記録を抜きたい。アマの3ラウンド方式なら、今(井岡と)戦っても自信がある」と堂々と言った。

 大橋秀行会長は「高校1年でインターハイを制し、高校3年で全日本を制覇。漫画の世界を現実にした男。怪物です。必ず世界王者になる」と紹介。ゴールデンルーキーには特別な道も用意する。10日にはプロテストとして、日本ライトフライ級王者でWBC同級8位の黒田雅之(川崎新田)と公開スパーリングを行う。9月には東洋太平洋か日本ランカーとデビュー戦を予定。どこまでも異例尽くしだが、大橋会長は「これからは本物の時代。井上は本物中の本物です」と強調した。