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石井「伝説つくりたい」転向への思い吐露

母校の応援をする石井慧は自身の記事が掲載された本紙を読み笑顔を見せた
母校の応援をする石井慧は自身の記事が掲載された本紙を読み笑顔を見せた

 3日にプロ転向を宣言する北京五輪柔道男子100キロ超級金メダリストの石井慧(21=国士舘大)が総合格闘技界で「石井伝説」をつくる。2日、全日本学生体重別団体優勝大会最終日が行われた兵庫・尼崎記念公園総合体育館を訪れ、プロ転向への思いを吐露した。自身はエントリーされておらず、所属する国士舘大はこの日の決勝で明大に完敗。大学生としてのすべての大会を終えた21歳が3日、プロとしての第1歩を踏み出す。

 決意に満ちた表情で石井が言い切った。「総合格闘技の王者になりたいです。総合格闘技に集中したいです。石井伝説をつくりたい」。まだ21歳。五輪3連覇の偉業を成し遂げる可能性すらあった柔道界を離れ、新たな道に歩み出す男に、もう迷いはなかった。

 「北京五輪で金メダルを取れなかったとしても(プロ転向の)可能性はあったと思う」と振り返ったように、プロへのあこがれは以前から抱いていた。金メダル獲得翌日の8月16日、親しい明大関係者に「来年から、そちらで柔道の練習をさせていただくことになるかもしれません」と連絡。総合格闘技と柔道の両立という難題を解決するための環境を模索していた。

 だが、柔道界のしがらみから、柔道とプロ転向の二者択一を迫られた。「自由に好きな練習をしたい」という気持ちが膨らむと同時に、それが実現できない柔道界の現状にストレスがたまった。プロという選択肢に難色を示す家族の意見もあったが、時間とともにプロ転向への気持ちが大きくなった。その意思の強さに、反対していた家族も支持に回り、10月中旬に完全に気持ちが固まった。

 「吉田さんもそうですが、格闘技転向する場合、年齢を重ねてからがほとんど。僕は一番自分が強い時期にいきたい」。以前から「強い男」への願望は強かった。8月末に「(総合格闘家の)秋山先輩のチーム・クラウドに行きたい」と話しており、今後は尊敬する秋山成勲のもとで経験を積む可能性が高い。

 柔道時代から練習の虫。練習量で自信を培うタイプだけに、今はデビュー時期にこだわらず、総合格闘技の練習をひたすらこなす意向。「今日、山下(泰裕)先生から(激励の)言葉をいただいた。おかげで柔道への未練が少しあったけど、それがなくなった」。柔道界への思いを断ち切った石井が「メーク・レジェンド」を果たすべく、3日プロ転向を表明する。

 [2008年11月3日9時28分 紙面から]


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