ボクシング元2階級世界王者の井岡弘樹さんが運営にかかわる島根県江津市のジムで練習中、意識不明の重体となった元選手の男性(24)と家族が「安全管理を怠った」として井岡さんらジム側に計約4億円の損害賠償を求める訴訟を松江地裁浜田支部に起こしていたことが7日、分かった。男性は「井岡ボクシングジムin島根・江津」所属の元選手で、07年8月、タイ人の元世界王者とスパーリング中に受けたパンチで急性硬膜下血腫となり入院した。男性側は「井岡さんはトレーナーのライセンスを持たない外国人らに指導させており、安全配慮義務に違反する」と主張。同じく元世界王者で同ジムの山口圭司会長にも「危険性を認識しながら年に数回程度しか顔を出していない」と賠償を求めている。大阪市でもボクシングジムを経営している井岡さんは「かわいがっていた選手だが、裁判についてはコメントできない」と話している。