大阪城ホールで天下統一や!

 ボクシングWBC世界ミニマム級王者の井岡一翔(22=井岡)が、次戦を大阪城ホールで行うプランが浮上した。初防衛成功から一夜明けた11日、都内で会見。プロモーターの父一法氏(45)は年末予定のV2戦を「大阪城ホールでやりたい」と発言。井岡の叔父の弘樹氏(井岡ジム会長)や辰吉丈一郎ら一流選手が戦った関西ボクシング界の「聖地」で、次代を担うスター候補生が躍動する。

 V1戦で強さを証明した井岡の次戦は、ビッグな会場で行われる可能性が高まった。本来のライトフライ級より軽いミニマム級のため減量苦を抱えるが、父一法プロモーターは、王座返上せず次戦はV2戦に向かうと明言。その上で「大阪城ホールでやりたい。より多くの人に見てもらいたいから」との方針を明かした。時期は年末が有力だ。

 大阪城ホールといえば、辰吉丈一郎ら有名選手ばかりがメーンを張った関西ボクシング界の「聖地」と言える。井岡家にとっても思い出深い場所。88年に井岡の叔父の弘樹氏が、WBCミニマム級王座のV1戦で最終12回TKO勝利を飾っている。当時マネジャーとして弟を支えた一法氏は「弘樹も試合しているし、思い入れはある」と話した。

 同地での興行が実現すれば9年ぶり9度目。最大収容人数は1万6000人。2100人だった東京・後楽園ホールの初防衛戦から、一気に8倍増となる。井岡は「なかなかボクシングではできない場所。僕は試合できるだけで幸せ。運命に任せます」と心待ちの様子。陣営は井岡と大阪・興国高の同級生で、東洋太平洋ライトフライ級王者の宮崎亮が世界初挑戦するダブル世界戦を計画中だ。

 カットした右まぶたを腫らした井岡は、傷口を縫合してから2週間後に練習再開を予定。V2成功なら、ミニマム級では弘樹氏と同じ防衛回数となる。「叔父と並べるように頑張りたい。大丈夫でしょう」と早くも勝利宣言した。【大池和幸】