村田選手、お金より夢とロマンを語りましょう-。元K-1王者で東洋太平洋ヘビー級8位の藤本京太郎をプロデュースする角海老宝石ジムの萩森健一氏(46)は17日、48年ぶりの日本人金メダリストになった村田諒太(26)獲得への意欲を見せた。協栄ジムの金平会長が1億円と具体的な金額を提示するが「お金の話は先にいうのは失礼だし、水面下でするもの」とプロの夢とロマンを訴える作戦に出た。

 プロデビュー戦から大きな夢を持つ。元世界4階級制覇王者ロイ・ジョーンズJrとの対戦だ。ジョーンズは88年ソウル五輪の誤審で金メダルを逃しながら、村田と同じミドル級からヘビー級まで計4階級で世界王座を獲得。萩森氏は「ジョーンズとのルートはある」と不可能な夢ではないことを強調した。

 東洋大職員とプロボクサーの両立の持論も持つ。「サラリーマンボクサーはたくさんいる。リスク最小限でプロに挑戦してほしい」。08年には元WBA世界ライト級王者小堀佑介氏をプロデュースし世界の頂点に導いた実績もある。「ヘビー級の試合でプロの魅力を味わってほしい」と、まずは京太郎の次戦(9月19日、東京・後楽園ホール)の招待状を送る。