日本人2人目の2団体統一王者を目指すIBF世界スーパーフライ級王者の亀田大毅(24=亀田)が、過酷な減量のラストスパートに入った。1日、大阪市内で行われたトリプル世界戦(12月3日・大阪市ボディメーカーコロシアム)の調印式に出席。11月28日から絶食し、30日の午後6時からは水分も口にしていないことを会見後に明かした。

 9月の王座奪取時も苦しんだが、時期的な問題もあり、落ちにくさはそれ以上。ソリスが「シークレット」としたため、具体的な数値は明言を避けたが、「今回の方がきつい。(1階級下の)フライ級ぐらいしんどい」と声を絞り出した。それでも「あと1日で落ちる」と自身に言い聞かせるように話すと、最後の追い込みに自信をのぞかせた。

 試合には兄からのプレゼントが待っている。WBAバンタム級王者の長兄・興毅が11月のV8戦で目の上をカットした経験から、世界的な「止血の名手」オスミリ・フェルナンデス氏(41=キューバ)を招聘(しょうへい)。亀田家にとって13年最後の試合に向け、準備は整った。「今年1年を全勝で締めくくりたい」と誓う大毅が、「最初の敵」を気力で打ち破る。【奥山将志】