元世界2階級王者の長谷川穂積(34=真正)が14日、5月に地元神戸開催が内定した再起戦へ向けて練習パートナーを決めた。約13年間パンチを受けてもらった山下正人会長に代わり、元プロボクサーで2度の世界挑戦歴を持つエリベルト・ゲホン氏(37=フィリピン)を新トレーナーに任命。この日1週間の沖縄合宿を打ち上げると、神戸市内のジムに直行し、同氏を相手にパンチを打ち込んだ。

 「めちゃくちゃうまい。元選手だから、意図をすぐ分かってくれる」。新相棒が決まった長谷川の顔は、自然とほころんだ。3年前から真正ジムのトレーナーを務めるゲホン氏は05、07年に当時のWBA世界ミニマム級王者・新井田豊に挑戦した実績がある。2度とも惜敗したものの、技術面の信頼度は十分。同氏も「長谷川のレベルをもっと上げて、KOパンチを取り戻したい」と意欲的だ。

 再起戦は日本テレビ系のCS放送で中継され、生放送になる可能性もある。3月から本格スパーも開始。新相棒と調整ピッチを上げていく。【木村有三】