WBA世界フライ級1位の亀田興毅(21)がメキシコでの復帰戦を断念することが8日、分かった。WBAとWBCの世界スーパーフライ級王座統一戦(17日、メキシコ・ドゥランゴ州)のアンダーカードでの出場オファーを受け、当初は前向きだったが、スポンサー調整などのめどが立たず、急きょ出場を取りやめることにした。

 実戦に飢えていた興毅にとっては残念な結果になった。離脱をめぐる協栄ジムとの話し合いは予想以上に長期化。9日、都内で東日本ボクシング協会の大橋秀行会長の立ち会いのもと、やっと正式離脱となる。残された時間で、テレビ、スポンサーなどの調整をすることは難しいと判断。WBA王者坂田健史、WBC王者内藤大助への挑戦を見据えても、実戦感覚を養っておきたかったが、あきらめる決心をした。

 9日にもメキシコへ出発する予定だったが、試合出場がなくなったため、出発は12日以降に延期された。今後は「移籍」「新ジム設立(独立)」に向けて、本格的な検討に入る。所属先が決まるまでは、メキシコで練習を続け、試合出場のチャンスを待つ。