十両2場所目の正代(24=時津風)が十両でただ1人、勝ち越しを決めた。幕内経験のある常幸龍(27=木瀬)に途中、張り手も食らったが、最後は小手投げ。「痛かったっす。左頬に入りました。無意識に小手投げが出ました」と無我夢中の白星だった。

 “ネガティブ”な性格から「対戦相手を調べちゃうと『こう来るかも、いや、こうかも』といろいろ考えちゃう。十両に上がってからは直前まで対戦相手を見ない。幕内の中継中にテレビで出るときは、付け人が消してくれる」という徹底ぶりを貫いてきた。

 だが、前日は「宿舎の近所のおじさんにばらされて、ちょっとドキドキしました」。何とか乗り越えての勝ち越し。「勝ち越したので、できるだけケガをしないように。変に無理しないようにしたい」と誓っていた。