東京都墨田区の両国国技館で行われている大相撲初場所9日目の18日、大雪の影響で下位力士の場所入りが間に合わず、取組を大幅に遅らせて実施する珍事が起きた。

 序ノ口力士の東輝(玉ノ井部屋)は東京都足立区の部屋を午前6時半に出たが、電車やバスなど交通機関の乱れで通常45分で国技館に到着するところを約3時間もかかったという。125キロの巨体だけに満員電車に乗れる隙間がなく「逆に自分が他のお客さんを押して車内に乗せた」と話す。

 序二段力士の翔希(宮城野部屋)との取組は予定の18番後に行われ、東輝は約10分の準備運動ながら寄り切りで今場所初白星。取組後は審判部や対戦相手に謝罪し「本当に申し訳ない」と荒い息づかいで恐縮した。

 午前7時に場所入りし、“待ちぼうけ”の末に敗れた翔希は「相手がいつ来るか分からず、気持ちをつなぐのが大変だった」と複雑な表情。序二段では同じ理由で3番後に遅らせた取組もあった。