横綱審議委員会の定例会が28日、東京・両国国技館内で開かれ、4場所ぶり36度目の優勝を果たした横綱白鵬(31=宮城野)に賛否両論が意見として出た。

 4日目、中日と繰り返したダメ押し行為に関して、欠席した守屋秀繁委員長の代理で報道対応した大島寅夫委員は「問題があるんじゃないか。日本の伝統を一番勉強している大横綱としては、見苦しかったという意見があった」と明かした。

 千秋楽の横綱日馬富士戦で変化して勝利し大ブーイングを受けたことについては「(八角)理事長の経験から言うと、技として、日馬富士がケガしているから、真正面からぶつかり合うのを避けたのではないか」との意見も明かし「その前(の数日)で白鵬が一挙に押し出していた。故意にぱっとかわしたのとは違うと思う。日馬富士の攻め方もいまいちではないか」と理解を示した。

 13勝で最後まで優勝争いを演じた大関稀勢の里(29=田子ノ浦)の来場所の綱とりについては話題にも上がらず「意見はなかった。(綱とり)うんぬんという話は一切出ていなかった。何勝うんぬんというより優勝しないと」。春場所の綱とりに失敗した大関琴奨菊(32=佐渡ケ嶽)には「白鵬に一方的に負けたり、まだ横綱には遠いかな」と指摘し「大関陣がこれだけ燃えたのは(これまで)ない。前回の琴奨菊の優勝が火を付けているんじゃないか」と、12勝した豪栄道(29=境川)ら大関陣の奮闘を評価した。