大相撲夏巡業は28日、東京・千代田区の商業施設KITTEで行われ、全日程を終了した。

 KITTEで巡業が行われるのは昨年に続き2度目で、会場は5階まで吹き抜け。約3300人が見守る中、横綱白鵬(31=宮城野)は「昔の国技館みたいな感じ。双葉山関の映像をよく見ていましたから。雰囲気や環境が変われば違う」と、新鮮な環境を楽しんでいた。

 夏巡業では休場者が多く、序盤には前九重親方(元横綱千代の富士)が急逝。自身も名古屋場所中に右足親指、巡業中にも左膝痛を再発しながら皆勤し「ファンと一番近い距離でサインしたり、握手したり、できることをやりたいと思っていた。強い意識でやりました」と激動の夏を振り返った。

 体調に不安は残るが、秋場所(9月11日初日、東京・両国国技館)まで残り2週間。通算1000勝の大記録も目前に迫っており「疲れは残ってますけど、それはみんなそうだと思う。(ケガと)付き合いながら体をつくっていきたい」と話した。