かど番ながら無傷で白星を10個並べ初優勝に突き進む豪栄道(30=境川)と、奇跡の逆転Vで消えかかった綱取りに望みをつなぎたい稀勢の里(30=田子ノ浦)。

 ともに、この日は快勝した両大関が、11日目に激突する。過去の対戦成績は、稀勢の里が24勝13敗とリードしている。

 3日目までに平幕に2敗を喫した稀勢の里を、八角理事長(53=元横綱北勝海)は「序盤に負けて、ここまで来たのは力があるということ。精神的にも粘り強い」と評した。その上で「明日が大事」。その豪栄道との対戦を「やはり右と左のけんか四つ。稀勢の里も低く行かないと駄目だろう。今場所の豪栄道は低いからね」と立ち合いに注目し「いい相撲になると思うよ」と楽しみな様子だ。

 正面土俵下で審判長を務めた出羽海理事(48=元前頭小城ノ花)も「稀勢の里は左四つに、豪栄道は前みつを引いて頭をつけたいでしょう。2人とも調子が上がっている。楽しみな一番ですね」と期待した。