大相撲の春日山親方(元幕内浜錦)が師匠の辞任勧告を受諾して春日山部屋が消滅したことを受け、同部屋に在籍していた幕下以下の力士23人のうち12人の引退届が日本相撲協会に受理されたことが19日、関係者の話で分かった。幕下の水口ら勧告撤回を求めて嘆願書を記した11人が含まれるとみられる。

 春日山親方や残る力士11人らを受け入れる追手風部屋の師匠、追手風親方(元幕内大翔山)はこの日、川崎市内で移籍組の力士8人らと面談し、追手風部屋付きの中川親方(元幕内旭里)が師匠代行として主に指導することを伝えた。幕内遠藤が在籍する追手風部屋は埼玉県草加市にあり、受け入れスペースの問題などで、春日山部屋勢は川崎市内に残る先代親方(元幕内春日富士)時代に使用していた建物に移り、中川親方が同居する。

 11月の九州場所後に新たな継承者が決まれば、春日山部屋は再興される。追手風親方は「合併でなく、春日山部屋が再興するまでの措置」と説明した。中川親方は「まずは力士たちの心のケアをしたい」と話した。