1月31日に悪性リンパ腫のため37歳で死去した元小結時天空の間垣親方(本名・時天空慶晃)の通夜が6日、東京・墨田区の回向院念仏堂で時津風一門葬としてしめやかに営まれた。一門外からも日本相撲協会の八角理事長(元横綱北勝海)ら親方衆約30人や、横綱日馬富士ら関取衆十数人など、約500人が参列して別れを惜しんだ。

 祭壇にはそんきょ姿で鋭い目線の遺影が飾られ、ほかにも化粧まわし5本や、大銀杏(おおいちょう)、しこ名の木札なども飾られた。戒名はなかった。

 04年春場所で新十両が一緒だった日馬富士は「土俵の上では一生懸命戦った同志だった。やりたいことがいっぱいあっただろうに…。生まれ変わったら、やり遂げていなかったことを成し遂げてほしいと祈りました」としのんだ。また、大関照ノ富士は「よくかわいがってくれました。(話しかけた言葉は)心の中にしまっておきます」と言葉少なだった。

 時天空氏と同じく、モンゴルから日本国籍を取得して相撲協会に残った大島親方(元関脇旭天鵬)は「昨年9月の秋場所で1場所だけ一緒に(親方の)仕事ができた。そのとき、彼はわくわくしていて、オレにも聞きに来ました。そのときは治っている感じだったので、まさかです。今日もこれだけの人が来て、たくさんの人に愛されて、思われていたんだなと思いました。親方として一緒に歩んでいきたかった」と早い死を惜しんだ。

 同じ時津風一門の横綱鶴竜は「入ったのは自分が先輩だけど(時天空氏が)年上で関取も早かった。先輩に教えてもらって自分も成長できた。6歳しか変わらない。早すぎる。病気は怖い」と悲しんだ。

 告別式は7日午前11時半から、同所で営まれる。