25日に行われた大相撲春場所14日目(エディオンアリーナ大阪)で、立ち合いの変化で勝ったモンゴル出身の大関照ノ富士関に対し、観客から人種差別的なやじが飛んだと一部で報じられたことに関し、日本相撲協会が日本政府から事実関係などの問い合わせを受けたことが31日、協会関係者の話で分かった。

 関係者によると、協会は、当該のやじを事実として確認するのは困難とした上で、円滑な競技進行や安全で平穏な観戦の確保を目的とした「観戦契約約款」に基づき、今後も来場者に対応していくと回答したという。

 約款に定めた禁止事項には、力士らへの暴言といった粗暴行為や誹謗(ひぼう)中傷などがある。

 一部報道によると、関脇琴奨菊関に変化して勝利した照ノ富士関に対し「モンゴルに帰れ」とのやじが飛んだ。