幕下15枚目格付け出しでモンゴル出身のトゥルボルド改め水戸龍(23=錦戸)が5番相撲で敗れ、2勝3敗と負け越しの瀬戸際に追い込まれた。

 東幕下16枚目の琴太豪(24=佐渡ケ嶽)と対戦。立ち合いの主導権争いでつかまえられないと見るや、突き押しの応酬に持ち込み、動き回る相手を追い詰めた。さらに機を見て右がスパッと入ると、巨体を預けて寄り立てた。だが、ここで落とし穴が。足が出ていないのを見透かされたように、体を開かれながら左から小手に振られ、最後はまわしを与え上手投げで仕留められた。

 ここまで、プロ黒星デビューから連勝→黒星と、なかなか波に乗りきれない。やはり焦りなのか、この一番も「勝とう、勝とうと思って急ぎすぎて前に出た。小手投げを(打ち)返そうと思ったけど、返せなかった」と話すように、精神面が影響したことを明かした。

 そこまでの流れは「動く相手だから見ていこうと思った」と読み通りだったが、体調面でも日大2年の冬に腰痛を発症したことが響いた。「朝から腰が痛くて…。(持病のように続いているが)今日のは激しかった」という。「甘くはない」と分かったプロの世界。付け出しデビューでの負け越しだけは避けたいところだ。