日本相撲協会は29日、東京・両国国技館で理事会を開き、春場所中に付け人に暴行した十両貴公俊(20=貴乃花)の、夏場所での1場所出場停止の処分を決めた。

 この日、師匠の貴乃花親方(元横綱)とともに理事会に呼び出されて、処分を言い渡された。貴公俊は春場所8日目の18日に、会場のエディオンアリーナ大阪の支度部屋で付け人の貴西龍を殴り、翌9日目から休場していた。

 八角理事長(元横綱北勝海)は会見で「拳で1回、平手で2、3回殴った」と当時の状況を説明した。昨年11月に元横綱日馬富士関の傷害事件が発覚して以降、再三再発防止を訴えてきた中での暴力行為。鏡山危機管理部長(元関脇多賀竜)は「全親方、全力士が一丸となって暴力の再発防止に力をいれなければいけない状況にある。そのため、過去の前例よりも重い処分としました」と、処分理由を明かした。

 また、4月1日から始まる春巡業も参加できないことが決まった。