大相撲の巡業先で付け人に暴力を振るった責任を取り現役を引退した元幕内貴ノ岩(28)の所属した千賀ノ浦部屋の力士たちが8日、都内で朝稽古を行った。

稽古後、師匠の千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)が、東京・両国国技館で行われる初場所後の2月中旬にも、元貴ノ岩の断髪式を行う意向を示した。引退相撲で国技館の土俵を使用できるのは、関取として通算30場所以上在位していることが条件で、元貴ノ岩はそれを満たしている。千賀ノ浦親方は「最後の花道を用意してあげたい」と話した。

貴ノ岩は7日の引退会見後、都内の自宅に戻ったとみられる。今後は協会に何度か赴き、退職金などの手続きを済ませる予定だという。

この日の朝稽古では、被害を受けた貴大将も参加。四股やぶつかり稽古などで汗を流し、稽古の合間には同部屋の力士と笑顔を交えながら会話する場面もあった。千賀ノ浦親方は「稽古も変わりなくいつも通りやれた。変わりはないです」と語った。