関脇貴景勝(22=千賀ノ浦)の大関昇進が事実上、決まった。

横綱、大関の昇進をあずかる日本相撲協会審判部の阿武松部長(57=元関脇益荒雄)は、結びの一番終了後、表彰式に臨むため花道で待機していた八角理事長(55=元横綱北勝海)に、場所後の27日に貴景勝の大関昇進をはかる臨時理事会の招集を要請。これを快諾された。

この臨時理事会で承認され、その後の大相撲夏場所(5月12日初日、両国国技館)番付編成会議をへて、正式に大関昇進が決まる。

阿武松審判部長はこの日昼、貴景勝の大関昇進について、審判部内でさまざまな意見を集約した上、前取組後に再び幹部で話し合い結論を出すと明言。内容を伴う10勝目で「(審判部内で)満場一致で決まった」と明かした。

阿武松審判部長の話 さきほど審判部の満場一致の決定を理事長にお伝えして、水曜日の理事会をお願いしました。(この日の相撲は)申し分ない。重圧がかかる中、一方的に(栃ノ心を)持って行った。(大関の)力は十分ある。(昇進の条件は)内容を見て勝てば、ということだった。やはり9番では厳しかった。相当の重圧と思える中、その中で自分が目指す押し相撲を迷いなく取れた。この何場所か緊張、重圧がかかる中、自分の相撲を取りきっているということは、大関の力があるということだと思う。最終的には今日、いい相撲で勝てばということで全員一致し理事長にお願いしました。(取組後の幹部の話し合いは最終)確認です。私の記憶に残る中でも、それだけ押し相撲で安定した取り口で白星を重ねてきた力士はいない。これを磨いてほしい。また1つ上があるわけですから。