大相撲夏場所で初優勝した前頭朝乃山(25=高砂)が5月31日、出身の富山市に凱旋(がいせん)帰郷した。

帰郷は公表されていなかったが、富山県出身としては横綱太刀山以来、103年ぶりに優勝した、郷土のヒーローと偶然遭遇した市民は大興奮。握手を求めて約30人が人だかりをつくった。夏場所千秋楽では、トランプ米大統領から「アサノヤマ、ヒデッキ」と名を呼ばれ、片手で表彰状を渡された、今や国内外から注目される男は「人がすごかったですね。ありがたいです」と、笑顔で感謝した。

約30人もの地元メディアが集まって行われた会見では「富山のご飯を食べて、富山の水を飲みたい」と、郷土愛を語った。名古屋場所(7月7日初日、ドルフィンズアリーナ)では、横綱、大関ら上位総当たりとなる自己最高位で迎えることが確実だが「横綱、大関と戦える。勝ち負けは気にせず、思い切っていきたい。負けたら稽古不足。勝ったら、それを続けていきたい。太刀山さんに近づけるように頑張りたい」と、力強く話した。その後は、民放3局とNHKの富山での地上波テレビ局すべてに、次々と出演した。