大相撲夏巡業が13日、青森市で行われ、同県出身で元関脇安美錦の安治川親方が参加し、地元のファンに感謝の気持ちを伝えた。公の場では初めてのスーツ姿で、土俵上でのあいさつでは「現役中に長きにわたり、ここ青森から応援していただきありがとうございました。今後は青森から関取を輩出するべく、親方として頑張ります」と感謝と今後の意気込みを語ると、集まった約2000人の観客から拍手が起こった。30度近い気温の中で、既製品の黒いスーツ、白いワイシャツ、紺色のネクタイを身につけ「暑いね」と汗を滴らせた。「(特注スーツは)もう少し体形が落ちついてからかな。体重は減ったけど、青森でおいしいものをたくさん食べているから少し戻ってしまった」と笑顔。先週から伊勢ケ浜部屋の合宿が同県で始まり、安美錦もまわしをつけて指導にあたっている。数日前に勧進元からこの日のあいさつを依頼され「このような機会を設けていただきありがたい。これから(人前で)話す機会が多くなると思う。練習と思って、いい機会だった」と、貴重な経験に感謝した。

14日も北津軽郡板柳町にて、同県では2日連続となる巡業が行われ、安治川親方も連日参加する予定。安治川親方がまわしをつけて参加する企画はないが、「話があれば(まわしを)締めてきたよ。部屋でも締めているしね」と意欲満々。同町出身の振分親方(元小結高見盛)とのコラボが仮に行われれば「(膝の)サポーターも持ってくるよ」とおどけ、報道陣の笑いを誘った。