大相撲の木瀬部屋所属の平幕、英乃海(32)と新十両の芝改め紫雷(しでん、30)が、埼玉県内の違法賭博店に出入りし、賭博に関与した疑いがあるとして、埼玉県警から事情聴取を受けていたことが7日、捜査関係者への取材で分かった。同県警は容疑が固まり次第、2人を賭博容疑で書類送検する方針だ。

捜査関係者によると、同県警が昨年9月に摘発した同県草加市の違法賭博店への出入りが確認されているという。同県警は常習賭博容疑などで従業員や客を逮捕。力士2人が関与していた疑いが、捜査の過程で浮上した。他にも力士数人が店に出入りしていたとの情報があり、慎重に捜査を進めている。

同県警は店からバカラ台やマージャン卓も押収している。力士2人が店を訪れるようになった経緯を詳しく調べている。

英乃海と紫雷は、師匠の木瀬親方(元前頭肥後ノ海)の判断により、初場所(1月9日初日、東京・両国国技館)の休場を決定。昨年12月22日に、日本相撲協会の芝田山広報部長(元横綱大乃国)が明らかにしていた。

10年には暴力団関係者が大相撲を観戦した問題に木瀬親方が関与した件で部屋が閉鎖されたが、2度と問題を起こさない旨の誓約書を提出するなどして12年に部屋が再興された。部屋一丸となって更生への道を歩んでいる最中の、所属力士の違法賭博関与の疑いだった。