東大相撲部出身の須山穂高さん(24)が大相撲の力士を目指し、木瀬部屋への入門を希望していることが30日、関係者の話で分かった。東大から角界入りが実現すれば史上初のケースとなる。

相撲や他競技で一定の実績を持つ入門志望者を対象に、新弟子検査の年齢制限は25歳未満まで引き上げられている。今後の日本相撲協会理事会で承認されれば、同検査を受検。早ければ夏場所(5月8日初日、東京・両国国技館)で初土俵を踏む可能性があり、大きな話題を呼びそうだ。

須山さんは埼玉・市立浦和高出身で、東大4年生だった昨年9月の東日本学生個人体重別選手権に出場時は178センチ、99キロだった。新弟子検査の身長と体重の合格基準は168センチ、67キロ以上のため、同検査を受検すれば合格は確実。国立大からプロ入りは埼玉大出身で三段目の庄司(武蔵川)ら過去に4人いる。

関係者によると、須山さんは数年前から木瀬部屋と交流があるという。数年前にも1度、木瀬部屋への入門を希望したが周囲との話し合いの結果、当時は角界入りを見送った。しかし、角界入りへ熱意を持ち続けていた須山さん。9月に新弟子検査の年齢制限となる25歳の誕生日を迎えるだけに、再び角界の門をたたくことを決意したという。関係者には、力士になれば「幕下まで3年で上がりたい」などと意欲を語っているという。多くの学生出身力士が活躍する角界に、新たな風が吹きそうだ。