今春卒業した日体大相撲部OBの今関俊介(22)が12日、同大で玉ノ井部屋への入門会見に臨んだ。

師匠の玉ノ井親方(元大関栃東)、松浪健四郎理事長、齋藤一雄監督らに見守られながら、今関は「1年で関取、2年で幕内定着を目指す」と具体的な目標を口にした。新弟子検査を経て、5月の大相撲夏場所(8日初日、東京・両国国技館)で初土俵を踏む予定。

東京都中央区出身の今関は兄の影響で5歳で相撲を始めた。足立新田高3年生の時に出た全国高校相撲金沢大会で個人準優勝をきっかけに「多くの人たちから注目されるようになって、力士を目指したいと強く思いました」。持ち味は「突っ張って相手をかき回して中に入って技を決める」と話した。

172センチ、100キロと小柄な体格だが、強みは「負けず嫌い」。昨年の大学選手権団体戦優勝の立役者になった。現地で観戦していたという松浪理事長も「今関君がいなければ、インカレ優勝はなかった」と絶賛。「小兵ではありますが、鋭い相撲で面白い力士になる」と期待を寄せた。玉ノ井親方は「彼のスタイルに合った相撲を教えていきたい」と歓迎した。

玉ノ井部屋入門を決めた理由について、今関は「斎藤先生にいろいろ(紹介を受け)相撲部屋を見させていただいてき、玉ノ井部屋が合うんじゃないかと思いました」。幼い頃には同部屋主催の「ちびっ子相撲大会」に参加した経験を明かし「雰囲気が明るく、力士さんたちも優しかった。変わってなくて良いなと思いました」となじみ深かったことも紹介した。

目標とする力士には玉ノ井親方、元関脇の鷲羽山(わしゅうやま)の名を挙げた。自身と同じく小兵ながら現役力士として活躍する炎鵬(27=宮城野)の取り組みに刺激を受けるといい「炎鵬関をみると大きい相手をうまく倒すので、自分もやってみたいと思います」と夢膨らませていた。