米俳優トミー・リー・ジョーンズ(61)が“凱旋(がいせん)出演”を喜んだ。アカデミー賞4部門獲得の映画「ノーカントリー」(ジョエル&イーサン・コーエン監督)で、殺し屋を追い詰める保安官を演じているが、物語の舞台はジョーンズの故郷のテキサスだった。ロケ撮影もテキサスで行われた。このほど日刊スポーツの取材に応じたジョーンズは「テキサスのことは本当に良く知っているのでうれしかった」と話した。

 ハーバード大卒。70年「ある愛の詩」で映画デビューを果たしたが、スタジオ幹部から「顔つきがきつい」と苦情が寄せられ、その後の活動はテレビ界が中心となった。話題映画「JFK」で注目され、93年「逃亡者」でアカデミー助演男優賞を獲得。演技派として引く手あまたとなった。

 生活の拠点はロスではなく、実はテキサス。「映画の仕事をしていない時は、自分の牧場で馬を育て、売り買いのビジネスをしています」。とはいえ「カウボーイタイプと言われるのは好きじゃない」。「生まれ育った環境は確かにそうだが、タイプと言われると違うよ」と笑った。下積みの長かったジョーンズは、イメージを限定され、役柄が偏ることを嫌っているようだ。