宮崎駿監督(67)の最新作「崖の上のポニョ」が19日、初日を迎え、日本映画としては史上最多とみられる全国481スクリーンで上映が始まった。04年の前作「ハウルの動く城」は448スクリーンで封切られ、03年「踊る大捜査線

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 MOVIE2」の同408を上回って史上最多記録を更新。この日、配給の東宝は「史上最多」を明言しなかったが「ハウル」の記録を塗り替えた「ポニョ」が事実上の最多記録を打ち立てた。

 スクリーン数は映画の期待度に比例する。長男の吾朗氏(41)が監督した06年のスタジオジブリ作品「ゲド戦記」も堂々の435スクリーンを達成したが、続く父親の新作には、さらに大きな期待が劇場側から寄せられた形だ。

 動員状況も好スタートを切った。この日午後3時現在の調査によると、興収304億円の日本記録を打ち立てた01年の映画「千と千尋の神隠し」の動員対比83%を記録。関係者は「都市部以外のシネコンが好稼働しており、幅広い客層を動員していることも考えると『千と千尋の神隠し』級のメガヒットも期待できる状況」と話した。

 この日は東京・日比谷スカラ座で初日舞台あいさつが行われ、宮崎監督や声優を務めた山口智子、長嶋一茂、天海祐希、所ジョージらが出席した。宮崎監督は「上映中に(福島県を震源とする)地震が起きて津波が発生したみたい。(劇中で津波を呼ぶ)ポニョが来たのかな、と思ってしまいました」と笑った。